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「先生、好きですっ!!」

「……え?」


夏休みを控えた7月の終わり。

午後になったからといって、傾いた太陽が容赦するはずもなく。
社会科準備室の資料棚に手を伸ばす僕に、目が眩む陽射しが降りかかる。