中野ちこの高い声でハッとする。 自分が布団を見つめていたことに気付いた。 「……なんだ?」 「先生、帰ってきてから変だよ?ボーッとしている」 滅多に出さない、ダサい柄の客用敷布団。 シミが一つも見当たらない新しい白シーツを被せていく。