それから毎日、
私は病院通いを続けていた。
コンコン
ドアを開けると
翔くんの寝顔が
真っ先に飛び込んできた。
「寝てるんだ…。」
私はそっと花瓶を取ると水を
変えるためトイレへと向かった。
「翔くんの寝顔、
可愛かったな………。」
鏡に写るにやけた顔に気づき
はっと我に返った。
「私、何て顔してるんだろ…。」
恥ずかしくなった私は
病室へ戻ろうとした。
トイレから出ると
若い男の人たちが
こっちに向かって歩いてきた。
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嫌だなぁ……。
………………………………………
私は俯きながら
通り過ぎようとすると
予想通り声をかけられた。
「ねぇねぇ、君も
誰かのお見舞いに来てるの?」
無視して通り過ぎようとすると
男の人は私の行く先を塞いだ。
「無視するなんて酷いなぁ。
ねぇねぇ、俺達と遊ぼーよっ♪」
私はいつもの様に
強気な態度で言った。
「そこ、どいて下さい。」
すると男は耳元で囁いた。
「強気なとこも可愛いね♪」
そう言うと男の顔が
私の顔に近づいてきた。
「やめて下さい!」
思いきり男を押すと
バランスを崩して
倒れそうになった。
その時、誰かが
私の体を支えた。
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