1時間かけて歩いた。

泣くと思っていたのに。実際は泣けなくて…


意外に平気だった…ってことはなくて


普通に心臓は痛かった。




「ただいま」

帰ってリビングに直行した。

「お父さん。私…幹斗と別れたから…
今までごめんね。

心配かけて…」

お父さんの顔が強張ったと同時に…「どうして」とお母さんの声がした。


「そろそろ…解放してあげなきゃ。


幹斗は責任感じて付き合ってただけだよ。」


「そんなふうには見えなかったけど…」


そう言ってたけど…無視して部屋に入った。