−−−
「幹斗…飯いこうぜ。」
勇作から突然、電話がきた。
「いや…俺…今日はちょっと…」
飯なんてずっと食ってない。
全然眠れなくて、大学に行って寝る。家では…ずうっと、恵子のTシャツ抱っこして…ずっと恵子が買った雑誌を見てた。
「ああー別れたからへこんでんだ。」
なんで…知ってる?
でも勇作には何故か強がりたくて
「別に…てかなんで知ってんの?」
「ああー。駅で本人に会ったよ。
普通に男と歩いてた。
声かけたら『別れた元彼氏の友達が気安く話しかけるな』とか言うんだぜ。
お前が言うなって感じじゃね?」
普通に男と歩いてた。
別れた元彼氏
ああー、やっぱりダメか。
心臓が…痛い。
「待ってるから」そう言って切れた。

