「お先にいただきました。」
「俺も汗くさい。
行ってくる。」
そういうとすぐにでてった。
キレイ……にはしてないな。この部屋。
とりあえず適当に入れ込んだであろう雑誌とか…
昨日のパジャマ?脱ぎ散らかしたTシャツとか…
机の上は……幹斗……勉強してる?雪崩おきそう。
飲みかけのコーラとか…捨てなさいよ。
って開けてないじゃん。
すごく温そうだけど…
ノックがして、幹斗が戻ってきた。
「…恵子……おいで。
やっとギューッてできる。
汗くさいからひっつかなかったんだよ。」
抱きしめてくれた濡れた髪から…同じ…匂いがした。
私の髪…幹斗と同じ匂いで…ちょっとドキドキする。
「部屋…片付けたの?」
「んっ。エライだろ。ギューッてしてくれる?」
「ダメだよ。15点くらい。勉強…してないでしょ。
机…あの山のふもとには何があるの?」
笑いながら聞いてみた。
「何だろ?中学の答案用紙とかかも…。
超焦って片付けたのに。
恵子やだ…母ちゃんみたい。
雑誌とか頑張ったのに」
「はみ出てますけど…
コーラも飲まないなら冷蔵庫にいれたら?」
そう言うとまたギューッて力をいれてくれた

