「『…俺には何にも言わない…』ってやつ…
今日…3回目。


何にも言わないって何?

何を言ってほしいの?

いつ?どこで言うの?」


「…先生は…悔しくて泣き腫らした私の顔みて…『どうした』って聞いてくれただけだよ。」
「…私の顔なんてみてないでしょ。

先生だけじゃないよ。
クラスの子半分くらいに聞かれた『どうした?』って。
クラスの子が、平岡先生が気付いたことだって、
幹斗くんは気付かなかった。

ただそれだけだよ…


幹斗くんは私の何?だっけ?

そんなの…ずっと私が思ってたよ。

私は幹斗くんの何?


私は変わらない。

ただただあなたが好きなだけだよ。」


ぽろぽろ泣きながら、俺を睨む恵子に…


胸が苦しくなった。

目…腫れてた?
いつ?


ってか俺…まともにあいつの顔…いつ見た?


…ガタンッ!!