クラウピア 〜雲の上の国の物語〜

『バチン!』
 壁にたたきつけられる。
『いってぇっ!』
『あ、ごめんなさい!あなたが西本康くん?』
 白いローブに包まれた、少女が言う。

ちらっと見える、顔がめちゃかわいい。

とゆーか、俺の好みだ。

『ああ。あんた、名前は?』
『私はナナ・クラウピア。』
『ナナが名前か?』
『はい。』
『ドォン!』
 神殿が揺れる。
『な、ここは!?』
『説明は後!』
《ナナ、倒スノハ楽ナンダガ、止メルトナルト、ソロソロキツイゾ?》
『ごめん、ウォルンクァ。コウ、急ぐわよ。』
『は?』
 いきなり手をつかまれる。
『はやく!』
 俺も連れられて走り出す。
『ちょ、ナナ!』
『いいから!』
『わかったよ!』
『ドォン!』
 また神殿が揺れる。

神殿の中はかなり複雑だ。

しかし、悩むことなく、走っている。

それを迷うことなく走るのは…

おそらく、かなりすごいこと…

『やば…迷った。』
 ナナが言う。

前言撤回。

こいつはバカだ。

かわいいけど。

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