クラウピア 〜雲の上の国の物語〜

『ふーん。この魔法陣が悪魔との契約に必要なのなんだ。』
『うん。熟練者でも、契約は難しいわ。ただ「真名」さえ、わかってしまえば、なんとかなるらしいけど。だから、やらないでね。』
『ああ。』
 だいたい、悪魔と契約なんて…

嫌だね。俺は。

『ナナ嬢!』
 ジャスティンが部屋に顔を出す。

かなり焦った顔をして。

『どうしたの?』
『アルベルトです!』
 それを聞き終わる前に、ナナは走り出した。

俺も双剣を持って、それを追う。

しかし、ジャスティンに止められる。

『なんだよ!』
『てめぇがいても、足を引っ張るだけなんだよ。クローゼットにでも隠れてろ。』
『嫌だね。』
『なら。』
 顔が手で覆われる。

すると、急に眠くなってくる。

『な、にを…』
『お前が死んだら、ナナ嬢が悲しむ。それだけは避けたい。』
 その言葉を聞いて、まもなく、意識を失った。

『手の焼ける奴だ。』
 ベッドにコウを寝かせ、ジャスティンは走り出した。

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