クラウピアに来て、1ヶ月が経った。

修行は楽しかったが、勉強はとにかくツラい。

でもまあ、なんか頑張れてる。

筋肉痛も、かなり減った。

それでも、筋肉痛はあるけど。

なにより苦労したのは酸素濃度。

かなり薄い。何度も気絶しかけた。

やはり、空の上、雲の国なんだと思う。

…………………

『双流舞!』
 回転しながら、走る。

流れるように、相手に攻撃する技だ。

カウンターもできるので、かなり便利な技で最初に覚えた、中級レベルの技だ。

初級ならかなりできるが、中級は、まだ数えるほどしかできない。

上級もあまりできない。

でも、成長ははやい方らしい。

『ふぅ。』
 軽く息を吐いて、汗を拭う。

双剣とは相性がいいらしい。

『ご苦労様。はい、水。』
 ナナが水を渡してくれる。

ナナ自身も修行はしているが、俺の訓練にも、協力してくれている。

かなり助かる。

『ナナ嬢!そんな素人を育てなくても、私が倒しますよ。あなたが妃になってくれるのならですけど。』
『『………』』
 小銃を持った、長身の男が来る。

オールバックにした茶髪が似合うやつだ。

歳は俺たちより、1歳上らしい。

『ジャスティン…』
 名前はジャスティン。

執事のクスノキの孫らしくて、小さい頃から、ナナと一緒にいた。

いわゆる、「幼なじみ」ってやつだ。