クラウピア 〜雲の上の国の物語〜

『無理です。』
 正直に答える。

だって、しかたがないでしょ?

そーとしか答えようがない。

安易に、空気を読んで「はい」と言っても、、、ね。


できないなら、言わない方がいい。

『ふむう、それは困った。でも、無理強いはできない。』
 ナナを見て、
『今日はナナの部屋に泊めてあげなさい。明日には帰れるよう、手配しよう。』
『………』
 あれ…

案外、簡単に受け入れられた…

俺は、申し訳ない気持ちもあり、王様を見ることもできずに、頷いた。

『はい。では、こちらへ。』
 ナナが俺を招く。

俺はついていく。

顔を上げられない。

『バタン。』
 部屋につき、ナナはソファーに座る。

俺は…

気まずくて、立ち尽くす。

『ねぇ、コウ。』
 ナナが話しかけてくる。

無視しようとも考えたが、

『…なに?』
 返事をしてしまった。
『私たちの抱えている危機について、少し聞いてもらっていいかな?』
『あ、え、ああ。』
 てっきり蔑まれると思ったが…

なんだろう…