大切だって思った日から
わかっていたはずなのに



私は結局自分の事しか
頭になかったんだね…


周や尚人、知や由佳莉が
どうなってしまう
のかなんて


あの頃の私は何も
考えていなかった



みんなと…―




離れたくないよ……


傷つけたくない―…



きっと日々を
重ねるにつれて
この思いはどんどん
増していくんだろう


そんなことを考えながら
重い足取りで
学校へとまた歩き
始めた



少し歩いた所で
後ろから自転車の
ベルの音と共に
私を呼ぶ声が
聞こえた