「勉強ができて、東大にいったからって…総理大臣にはなれないのに…」

「そうだよな…」

「ってか…勉強できるって何か良いことあんの?だって…今、不景気だし…良い大学に入学して一流企業といわれているところに就職したって…倒産する世の中だぜ」

「そうだよね」

生徒達は…急に無言になって。
教室を出て行った。


こんな夢をみることも。
いや、夢をみることでさえ最初から否定している彼女達を。

大人は何と思うのだろう?
かわいそうと思うのだろうか?
それとも。
現実的でシビアだと笑うのだろうか。


そんな彼女達を許せないでいるのがアツだった。
だから…アツは夏休みにこの宿題を出した。