起きたのは夜の7時で晩ご飯の時間だった。
キッチンに降りていくと、アネキがいて

「あんた、もしかして寝ていたの?受験生のくせによゆーだね」

と言った。

僕のアネキは今20歳。
短大の2年生で…保育士になりたいと言っている。


アネキも15歳の頃。
将来のことで悩んだのだろうか?
いや、アネキは悩んでないような気がする。

夕食を食べながら…僕はアネキに聞いた。

「ねぇ、何でアネキは保育士になりたいの?」

「何?急に…」

アネキが驚いて、母親の顔を見た。

「何かね…将来のことについて宿題が出たらしいのよ」

「何で私が保育士になりたいかって?それは子どもが好きだから」

アネキははっきりと答えた。

子どもが好きだから。
ただそれだけで保育士になりたいのか?

「じゃあ…子どもが好きなら小学校の先生でもいいじゃん」
生意気に僕が言うと。