恋とかそんな事したことのないあたしは、まだ恋愛のやり方ってのがわからなくて、とりあえず郁に想いを伝えてしまった。


郁は一瞬固まってから、「…は?」って聞き返してきたので、正直に、素直に「好き。」って言ったら、


あたしは郁にキスされていた。


もう一度あえていおう。


恋とかそんな事したことのないあたしは、まだ恋愛のやり方ってのがわからなくて、だから、キ…キスされてもう頭真っ白で。


幸せなんだかよくわかんなくて、目の前の美少女…じゃなくて美少年を直視することが出来なくなった。


そして、わけもわからぬまま、あたし達は付き合う事になり、幸せな日々を送るはず…だった。



だけど、あえてもう一度…!!


あたしは恋愛のやり方がわかんなくて、大人のお姉さまに聞く勇気もないチキンな奴で、とにかくヘタレだったんだ。


手をつなぐだけでもドキドキして、よくわからない単語には首を傾げて、好きと言われてどう対応していいかわからなくて…


あたしのヘタレっぷりを見た郁は、ため息はつくものの、しっかりとあたしと向き合ってくれて、大人だなって思った。


だけど、あたしにはやっぱり難しかった。


それからだ。


あたしが真面目に郁と向き合えなくなっていったのは…