シュウっくんがキッチンでラーメンを作っている間にメールをチェックすると、彼氏からメールがきていた。

《今日も寒かったね!俺は今日、テストで・・・》

最後まで読まずに携帯を閉じた。

煙草に火をつけると「彼氏から?」とニヤニヤ顔をした彼が、ラーメンを持って現れた。


「そう。毎日まいにち、小学生の作文読んでる先生の気分だよ」



先生かぁ。カエデが先生になったら、ふしだら教師だな。

あはは。うっさい、ラーメン一口ちょうだい。

いや、無理。働かざる者食うべからず。

いいじゃん、ケチ。

ケチで結構。

ケチだと背伸びないんだよー。


そんなじゃれ合いはいつものパターンで、私たちの時間の始まりを表わす。