花火【企画】

「ほいたら、気をつけて帰りよ。」


「うん。純も、気をつけて帰りよ。」


電車のドアが開いた。


浴衣の裾を気にしながら電車に乗る。


私は後ろの手摺りにつかまって、純を見よった。


次々、花火を見た人が乗り込んでくるけど、私はそこを動かんかった。


純も、その場におってくれた。



プシューーー



ドアがゆっくり閉まった。


私は、もうちょっと後ろに移動して、純にバイバイをし続けた。


そして純も。