花火【企画】

巾着から携帯を出そうとした時やった。


「お姉さん一人?」


ナンパ?


「いえ。待ち合わ…って純やんか。

びっくりしたぁ。
いつからおったがよ。」


ニヤニヤ笑いながら「結衣が来る少し前?
そこの路地に隠れちょったがよ。」


「いよいよ暇人やね。
普通に待ちよったらえいに。」


少し溜息をつくけど、嬉しい気持ちが有った。


いっつも遅刻するに、こんな日に早く来て待ちよってくれるらぁて。


「行こうや。」


純が私の肩を抱く。