―――窓から差し込む光で目を覚ました。



隣には昨日声を掛けてきた男。


あー、またヤッたんだ…。


名前、覚えてないな…。



特にすることもなく、時計に目を向けると、まだ朝の6時だった。



「…このヒトが起きないうちに出よう…。」



さっとシャワーを浴びて、服を着て、身支度をすると、足早にホテルを出た。





最初は少し遅めだった歩調も、どんどん速くなっていく。


早く、この街から出たかった。