「キャッ……」 誰かにぶつかってしまった。 「あ、ごめん」 軽く謝ってきたその人を見上げる。 …何、このヒト。 芸能人みたいな顔して。 カッコいい顔して、夜なのに、こんなトコなのに 女連れてないじゃん。 「……」 「…お~い?」 女連れじゃない彼に少しの疑問を抱いていたが、彼の顔があたしの前に来て少し後退りしてしまった。 「あ、こ…こっちこそ…」 「いや、俺が悪かったし。ごめんね?」 「…あ…だいじょう…ぶ」