「あ、先生だ!」 「ほんとだ。今日もカッコイイ!」 「声掛けようよ」 朝から女子の甲高い声が聞こえる。 あぁ、また。 もう毎朝のことだからわかる。先生だ。 目の前の先生に、絡み付くさっきの女の子たち。 「相変わらず先生すごいね。」 「私は無理。黒髪だし。」 「あたしも。ちょっと怖そう。」 なんて小声で会話しながら前にいる先生を見た。 高田 蓮 23歳 いわばこの学校のアイドル。