先生も心配する感じはなさそうだしいっか。
携帯を渡すと、先生は赤外線であたしのアドレスとケー番を自分の携帯に入れて、先生のもあたしの携帯に入れた。
「先生、料理は任せてください!結構自信あるんで。」
「あぁ。何か作んの好きだったもんな。」
……え?
「俺ら話すのめっちゃ久しぶりだよな。」
えぇ?
何で先生、あたしが料理作るのが好きなこと知ってるの?
ちゃんと話すの久しぶりって…初めてなんですけど。
疑問がいっぱいで先生を見ると、先生もあたしを見ていたみたいで目が合った。
なんだか、熱っぽい先生の目。明らかに“先生”だったときと違う。
どうしよう。
逃げられない。
そう思った。
