ゴリラな彼氏とゴージャスな彼女

なぜだかお弁当箱を欲しがる麗。


訳がわからないまま、麗にお弁当箱をわたす。


お弁当足りなかったのかな?


明日はもう少し大きなお弁当箱を用意した方がいいんだろうか。


そんな事を考えていると、麗が移動してきた。


目の前に。


もっもしかして、昨日みたいに抱き着いて来る?


抱き着いてきたら、もちろん抱きしめる。


避けるなんて選択はないけど。


ここで?


この生徒のたくさんいる中庭でそんな事したら…。


「剛、あーん。」


差し出された、タコさんウインナー。


ちょっちょっと麗。


抱き着くために近づいたんじゃなくて、これがしたかったんだ。


断る事はしないけど。


もう、ヒソヒソ声も聞こえない静かな中庭。


誰も動かない。


時間が止まったみたいだ。

「剛?」


動かない僕を不安そうに見る麗。


大丈夫だよ、麗が不安な事なんてしないから。


人気のある麗だから、こんな事がわかれば、…考えてだけで怖くなる。


男子生徒に殴られたって。


男子生徒にいじめをうけても。


僕は麗といる。


僕は覚悟を決めて、口を開ける。