ムカムカ怒りながらも、カーディガンに残ったアイツの体温が心地よくて 「ま、アンタがどーしても言うなら、仕方なく着てあげてもいいけど…」 赤くなってく顔を誤魔化したくて、ぷいっとそっぽを向いて答えた 「阿呆臭。俺、コーヒーでも買ってくるわ」 アイツが背を向けたのを確認してから、カーディガンに袖を通した 近くのベンチに座って、幸せを噛み締める ぶかぶかのカーディガンはアイツの香りがして、つい顔がほころぶ