お ま け



ぷしゅー


『村瀬〜村瀬〜』


目的の駅に着いても、やっぱり雨は止んでなかった


傘を持ってない私はとことことアイツについていく


バサッ


軽やかな音と共に、アイツの黒い傘が広がった


「ほら」


私より一足早く傘の下にに入ったアイツが差し出した手


ぎゅっと握りしめ、傘の中に飛び込んだ


「相合傘、だね?」


「ちげーよ、“愛愛”傘だよ」


「あはは、キザ〜」


「うっせ」