「やばいヤバいーー」 朝食もそこそこに、鞄片手に家を飛び出した 「ちょっと、お弁当ー」 エプロンで手を拭きながら玄関から顔を出したお母さん ぶつぶつと繰り返される小言を聞き流しながら、お弁当を受け取る 「じゃ、行ってきまーす」 素早く愛車、ピンクの自転車にまたがり、家を出た 「あ、今日のおかずはハンバーグよー」 お母さん…、それはお楽しみにさせてよ… お母さんの声に頭を悩ませつつ、ペダルに力を込めた