小さな青い春

授業も終り、玲は家に帰ろうと鞄をもった。

「あっ、玲。」

菜月が振り返って声を掛けた。

菜月とは今日一日でとても仲良くなっていた。転校ばかりしている玲にとっては数少ない友達だちだった。

「何?」

「玲は何か部活入るの?うちは吹奏楽に入っとるんじゃけど、見学に来てみれば?」

玲は吹奏にそれほど興味があったわけではないが、どうせ帰っても暇なので見学に行ってみることにした。