「今日から1-4に転校してくることになった桐生 玲さんだ。みんないろいろ教えてやってくれよ。じゃあ、桐生自己紹介をしてくれ。」

玲は一歩前にでておじぎした。

「朝美中学校から来た桐生玲です。よろしくお願いします。」

玲は言い慣れた言葉をいつもどおり言った。

玲の母親は俗に言うキャリアウーマンだ。母親だけしかいない玲は母親の転勤について行くしかないので、転校には慣れているのだ。

 キーンコーンカーンコーン

「よーし、じゃあ、委員長の砂良。桐生の面倒見てやってくれ。みんな、時間に遅れないように移動しろよ。あっ、桐生の席は砂良の後ろだからな。」

そう言って土井先生は急ぎ気味に教室を出て行った。