――でも、それと同時に、当たり前が無くなるのが怖い。 だから、1歩を踏み出せずにいるんだ。 今、目に見えている世界が変わってしまったら……。 「妃乃〜。帰ろぉ」 学校指定のバッグを背中にしょった幸成が、教室の扉の所でもたれ掛かっている。 「あれ?2人は??」 「巧は部活で、未来が塾だって〜」