「幸せムードの幸成君の背中を押したのは、巧君でしょ? 巧君も、妃乃の事好きなくせに…」 「―――…。 ははっ…。 未来にはお見通しなんだ……」 くしゃっと、前髪を触る。 前髪で巧の目が隠れていて、どんな顔をしているか分からなくなくなった。 「………いいんだ…。 俺は、妃乃も幸成も大切だから…」 「ふふ…。知ってる。 2人のこと、同じ位に思っている事も」 「――!! 俺の前では、幸成も……妃乃も、 あんな顔しないから」