美しい花−先生と秘密な関係−【上】

先生はそのままあたしを抱きかかえたまま歩く。


あたしはケイくんじゃないんだから。





「お前の部屋は?」


「ケイくんの部屋のとなり」




ケイくんの部屋はこの前運んでくれたし知ってるよね。


でも、風邪のせいか安心する。先生のにおいも落ち着くし。





「しっかり掴まっとけ」




あたしは先生の首に手を回して言われたとおり掴まった。


部屋に行き、そっとあたしをベッドにおろし布団をかけてくれる。





「ありがとうございます」


「飯の心配はしねぇでいいから、おとなしく寝とけ」


「はい」


「最初っから、素直に言うこと聞いとけよ。…ったく」


「ごめんなさい」