美しい花−先生と秘密な関係−【上】

あたしは気持ちを悟られたくなくて、無理して笑顔をつくった。


きっと、先生は人形みたいって言うんだろうな。



そう思ってたのに、先生はあたしの頭を優しく撫でてきた。


これ、昨日もしたよね?


なんだか、すごく気持ちがいいよ。





「先生、この辺でおろしてください」


「あ?家までまだあるだろが」


「ケイくんのお迎えに行かなきゃいけないので」


「どこだ?」


「えっ?」


「車で行ってやる。そんな体で無理すんじゃねぇよ」





無理とかじゃなくて、あたしがしなきゃいけないから。


あたしがお迎えに行かなきゃ、ケイくんは帰ってこれないし。