「じゃあどうして?」 「それは………」 そう訊けば、また困った顔になる。 目が泳いでいて、私の顔を見ようとしない。 「ねぇ、どうして?」 私が目を合わせようと顔を覗き込んでもう一度訊けば、一瞬驚いた顔をしてからまた目を泳がせた。 「…たっちゃんの意地悪」 「………いつか教えてやるよ」 「いつかっていつー?」 「いつかはいつかっ!!」 今度は照れたように頬をポリポリと掻く。 今日のたっちゃん変なの。 やけに表情豊かだし。