さくら ―余命3年の恋―




「ん?………まぁ…な」



中学の頃からバスケ部のたっちゃんはいつも帰りが遅い。


大抵運動部は遅くまで練習していて、文化部は割と帰るのが早いから帰りに一緒になることは今までなかった。



「あっ、そうそう!!
今度さ、千秋のお見舞い行っていい?」

「えっ?」

「ほら、最近顔見てないからさ」

「それなら全然大丈夫だけど。
千秋、きっと喜ぶと思うよ。
最近お父さんがあまりこれなくて、私しか行ってないから寂しがってるの」