さくら ―余命3年の恋―




そう言って、絵を眺めながら目を細める。


───なんか嬉しい。


こんなに私の絵を気に入ってもらえたのは、この人が2人目かもしれない。



「あの…、そんなに気に入ってもらえたんだったらあげるよ」

「えっ?」

「その…迷惑じゃなかったらだけど」

「ほんとにいいの?
マジでもらっちゃうけど」

「うん、いいよ」

「ありがとう!
目の届くとこに飾っとこ」

「そんな大した絵じゃ…」

「僕からしてみれば大した絵なの~」



蒼空の嬉しそうな顔。