さくら ―余命3年の恋―




私にできることは少ないかもしれないけれど───…。


叶えてあげたい。


私が千秋にしてあげられる、限られた中のひとつなら。



「あっ、桜庭さん!!」

「はい?」



呼び止められて、振り返るとそこにいたのはここの看護婦さんだった。



「蒼空くんが探してましたよ」

「千秋じゃなくて、私ですか?」

「はい。
部屋にいると思います。
お時間の都合がありましたら、私が蒼空くんに伝えておきますが…」

「そうですね…、どうしましょう」