さくら ―余命3年の恋―




「そうだよ。
当たり前でしょ?
また会ってびっくりしちゃっただけだよ」

「そう…だよね!!
2人とも知り合いなだけだよね!!
なんか変なこと訊いちゃってごめんね、お姉ちゃん」

「そんな余計な心配しないで、早く治るように頑張りなさいよ」

「はーい」



今度こそ、私は千秋の病室を後にした。


廊下を歩くのは私だけで、コツコツと履いてきたブーツのヒールの音が響く。


ゆっくり歩きながら、改めて思った。


───千秋は蒼空のことが好きなんだ。