「ほんとびっくりした」 病室のベットで体を起こして、まだ興奮気味な千秋。 その隣りで、私は買ってきたリンゴの皮を剥いていた。 「ごめんごめん。 私もびっくりしちゃった」 千秋もまさか彼と私が知り合いだった、だなんて思いもしなかっただろう。 私だって、まさか千秋を通じてこうしてまた逢えるだなんて、思いもしなかった。 「お姉ちゃん、蒼空くんといつ出逢ったの?」 「ちょうど1週間前。 部活の親睦会で、この近くにきてたの」