「うん。久しぶり。 …調子はどう?」 「大丈夫だよ。 今日は調子がよくてね」 「そう」 ホッと胸を撫で下ろす。 元気そうで何より。 自然と顔も綻ぶ。 絵のことを思い出して、取り出そうとカバンを抱えた。 「あ、お姉ちゃん、紹介するね」 「えっ?」 ───さっきまで気づかなかった。 千秋の後ろにいた人物……… 「佐倉蒼空(サクラソラ)くん。 蒼空くん、お姉ちゃんなの」 ───思わず、抱えていたカバンを落とした。