「あのさ、新崎…」 食べ終わったのを期に、藤堂がぽつりと和早を呼ぶ。 「はい?」 「……いや、ひとまずここから出ようか…」 いつになく口数が少ない藤堂。 和早は不思議に思いながら彼の後を追う。 「ちょっと話したいことあっから…時間くれ」 「はい」 何となく、予想できてしまった。 彼が言いたいことと、思っていることを。 間違いであれば良いのだけれど――。