流華の楔





「解ってないようなので説明してあげますけどね、これでも嫉妬してるんですよ僕は」



沖田の腕が背にまわり、完全に逃げ道を失った。

既視感、其の二。



「…離さないと、死にますよ」


かろうじて刀の柄を握る。
この状況に持ち込んでしまったのは己の落ち度だ。

ずっと、これを畏れていたのに。



「きいてください」


訴えるようなそれに動揺した。

こんな沖田を、和早は知らない。