嘘であってほしい。 縁談などと……この人のすることは何もかもが急過ぎるのだ。 「そもそも何故この状況で縁談など…!」 詰め寄る。 有真との距離は、無に等しい。 「だって…仕方ないんだよ…」 「…仕方ない?」 「こうでもしないと、君は幕府に戻ってしまうだろう?」 「……っ」 和早の動きが止まる。 ぐっ、と押し黙れば、有真が微笑んだ。