『優。』

誠さんが、私を呼んだ。

『何? 早く行かないと、仕事遅れるよ。』

夫は、思い出した様に私に言った。

『明日から3日間、出張だから用意頼むよ。』

出張は、いつもの事だから、慣れた様に返事をした。

『何か必要な物はあるの?』

返事は決まっているが、誠さんに聞いて見る。

『いつも通りに、用意してくれたらいいよ。』

『わかった。いつも通りに、用意しておくわ。』

そう私が応えると、誠さんは、

 『頼むよ。』

 そう言って、手を振りながら会社に向かった。