そして声の主は沙耶香だった


『……どうして?』


春汰も言葉を失っている

「…夏生、わたし」


冬子も泣きそうな顔で私を見ている


『何やってんのよ!』


私はとりあえずトイレにいる沙耶香を助け出した

「……夏生」


沙耶香は頭から水をかぶってびしょ濡れだった


「……許せなかったのよ」


ボソッと冬子が呟く


冬子の体は震えていた