放課後


教室の後ろに裕を呼び出す


もちろん裕を助けようとする奴は誰もいない


仲が良かった友達さえも

それが裕には一番の苦痛だったはずだ


『悪いな裕…これからゲーセン行くんだけど今月ピンチなんだよ』


「友達だろ?金貸してくんねぇ?」


携帯の写メを見せながら言う


タバコを加えさせた写メだ


「頼むよ…チクった事は謝るから…だから…」


『じゃあこの写メをプリントして校舎に貼りまくるかぁ!』


裕の顔を覗き込み睨む


裕は涙目になりながら俺達に2千円を渡す


「まじ湿気てんなぁ!」

「まぁ、いきなりだったからな!明日はちゃんと用意してこいよ?」


裕の手から2千円を奪い教室を出た


裕を振り返る事なく...