「結奈……なにする気?」

「なにって、サボるんだよ」

「なんで?」

「本当の自分になるため」


玲奈は「そう」と言って、それ以上何も聞いてこなかった。


「あのさー結奈、ここ何畳あんの?」

「わかんない」

「グランドピアノも置けちゃうし、ちゃんとベッドもあるし……広いね」

「そうでもないよ」