電話にまりは出ないので、なにもすることのないあたしは、学校の近くにある公園のブランコに座った。 もう日は落ちかけている。 つまんないな…… 「なにしてんの?」 すると後ろから聞き覚えのある声が…… 振り向くと案の定、屋上の彼がいた。 「なにって暇潰しだけど?」 「家帰らねぇの?」と聞き返しながら彼は隣のブランコに座った。 「できることなら帰りたくない」 そう言ったあたしを彼はじーっと見つめる。 な……なに?