黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



「……ありがと」


あたしを見たみんなはにこっと笑い「始めるぜー!!」とゆー裕也の声であたしの誕生日パーティが始まった。


「ん〜おいしっ♪」

「結奈ちゃんにそう言ってもらえると嬉しーよ」

「あはは〜」

「あ、始まったよ始まった」


店長さんの視線を追うと、ぎゃーぎゃー言い合ってる裕也と健の姿。


「なんでてめえが俺のチキン食ってんだ!!」

「あ゙ぁ?おめえが先に俺のとっておいたエビフライ食ったんだろーが!!」

「最後に残しとくってケチってる裕也がバカだからこうなってんだよ!!」

「おい健。ちびのくせしていい度胸じゃねぇか。あ゙ん?」


……幼い。

幼すぎる……


喧嘩の元が幼稚すぎるだろ。