急に静まりかえった店内に、玲奈のせーのという言葉が響いた。
『Happy birthday!!結奈♪』
──パン、パンパンパンパン
クラッカーの音と共に電気がつき、さっきまでなんにもなかったテーブルにはカレーに『Happy birthday結奈』とチョコペンで書いてある誕生日ケーキ。
そっか……あたし、今日誕生日だったんだ……
「すっかり忘れてただろ」
「……うん、忘れてた//」
耳元で囁かれたので、あたしの体温は一気に上昇。
「ほらそこ、イチャイチャすんな//」
裕也はちょっぴり顔を赤らめて言う。
自分で言って照れるなし。

