黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



すると店長がやって来て「じゃあ……もうアレ出す?」と全くあたしに通じない会話をし始めた。


純は「そうですね」なんて言ってるし……

あたし以外のみんなは通じてるようだ。


─パチン


∑!?


突然、店の電気は消え、真っ暗に。


なに!?停電!?

ちょー真っ暗だし!!


あたしは無意識に純の服の裾を掴んでいた。